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​小学生の音読指導について

1 声に出して読むことの意義

 声に出して読むことは、自分の理解度を確認すことになる

 読めない漢字でつかえる、文章の意味をつかんでいないので切るところがわからないといったことに自分で気付くことができる

​ つかえないで読めるように練習することは、知らず知らずのうちに読解力の向上にもつながる

 2 音読と朗読の違い

 「音読」はただ文章を声に出して読むこと、誰かに聞いてもらう目的はないもの、「朗読」は聞く人がいてその人に伝えるという目的を持つものというのが一般的

 しかし、小学校の段階ではまず声に出して読んだり誰かに聞いてもらうことを楽しんでほしいという願いから、私はあえて「音読」という表現をしている

 音読の段階を経て、さまざまなスキルや経験値を身につけ表現の幅が広がったところに「朗読」の世界が見えてくると考える

 

3 授業の中での音読指導

 小学校での指導の中心は国語の授業

 授業では、時間の制約や抱える児童数の多さから、音読・朗読の指導に力を入れることが難しく、全員で一斉読みをし、個別には音読カードを持たせて家庭学習に頼るのが一般的 

 教員による評価も公平にしようとすればかなりの時間がかかり、基準も曖昧

​ また、教員が音読の指導法を学ぶ機会がなかなかない

 

そこで「さこさん流の音読指導ポイント」

 ★ まず先生が作品を読み込み理解し範読に自信をつける 学期に1単元でも良い

 ★ 声を揃えた斉読みはしない方がよい

 ★   単元全部は負担が大きいので、読みやすい場面に絞った指導を

 ★ 物語文は動作化や役割分担、小道具の活用を

 ★ 説明文では挿絵や資料と文章を関連付けて読ませる

 ★ 児童の中で上手な読み手を見つけて、どんどん指名読みさせる

 音読はどうしても上手くならなくてはいけないものではない

 その分指導する方もそこまで必死にならなくても良い

 でも、音読の力をつけると良いことがいっぱいある

​ そして音読は誰でもできるし、必ず進歩する

 だからこそ楽しく寛容に指導したい

 一人でも多くの子どもたちに「ちょっと声出してみようかな」

 「なんか声出すと面白いな」​と思ってもらいたい

 それで、知らず知らずのうちに学習にも生活にも前向きになってもらえたら

​ そんな気持ちで、先生方にも研修のお手伝いができたらと思っています。 

 

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